申告書作成の前に会計データのここは見ろ!

経理の勘所
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2019年9月20日(金)

こんにちは!江戸川区葛西のギタリスト税理士 中村剛士です。

今日は、私が役員をやっている朝会の日でした。

先日お伝えしたように、
10分間プレゼンをやってきました。

毒は吐くなというお達しが出ていたので、
かなりマイルドに仕上げましたという話もしましたが、
ちゃんとその通りにやってきましたよw

笑いも取ったので、
やりきった感満載ですw

改めて、プレゼン好きだと言うことを認識しました。

その後は『本日の一言』というコーナーがあり、
メインプレゼンターである私が選ぶのですが、
今日はROLANDさんの言葉にしました。

「いや、違うね!
成功したいなら やるか やるか だぜ!」

知ってます?ROLANDさん。
YouTubeで偶々見かけて、
それ以降ハマっていますw

さて今日は、前の事務所のお客さんで、
セカンドオピニオン的に関わることになった方から
今月申告の会計データが上がってきたから
見てくれと連絡がありましたので、その辺お話します。

『申告書作成前の会計データチェックについて』です。

利益率の推移は必ずチェック!

お気づきの方もいると思いますが、
私がこの手の話をネタにするときは、
貰ったデータがダメダメなときですねw

今回もその例に漏れず、ダメダメでした。

私の指導が悪かったのでしょう。
最終データですといって送られてきたデータを
社長よりお預かりしたのですが、ガッツリ直しました。

まぁ、直したと言っても、
残高系のモノはチェックできませんので、
数字は変えずに、科目を弄りました。

仕訳数で行くと、200本程度でしょうか。
結構弄りましたねw

この会社さんは製造業なので、
損益計算書の他に、製造原価報告書も作ります。

今回は損益計算書から製造原価報告書へ科目を弄った感じです。

(例)消耗品を製造消耗品に修正

何故このようなことをしたのかというと、
利益率がおかしかったからです。

当期含めた5年間の利益率が
60.32%、60.56%、60.14%、59.89%、63.78%
になっていたのです。
(数字は適当です。10の位だけ弄りました)

明らかに当期の利益率だけおかしいですね。
約4%改善している状態になっています。

何かやらかしてるなと思い、
損益計算書の中を見ていたら、
消耗品が昨年より200万円程増えていて、
製造消耗品が昨年より200万円程減っていました。

犯人はお前だ!って感じですよねw

直したら、利益率も60.81%になりましたので、
完璧です。

本当はこれ以外にも沢山直しましたが、
概ねこんな感じの修正をしています。

ここで言いたいのは、
利益率の推移は必ずチェックせよということです。

本当に利益率が改善するパターンもあるので、
一概には言えませんが、このご時世4%も改善しないだろ!

前期と比較して増えているものはチェック!

実際には、いくつかの項目を製造原価報告書へ修正した訳ですが、
その際の見つけ方は『昨年と比べてどれだけ増減しているのか』です。

10万円くらいであれば気にしないのですが、
100万円単位になってくると気になってきます。

何かがあるはずですので、それを確認します。
理由が分かって、その理由が納得できればOKです。

例えば、仕事用のPCを数台入れ替えたとか、
売上が上がっているので、その分の外注費が増えているとか。

コレを潰さないまま「最終データです」とか言われてもw
お前は何を見たんだ?としか思えません。

税務署もこの目線で見てきますので、
極端な増減はその理由までしっかりと残しておく必要があります。

調査で「コレは何故昨年より200万円も増えているのですか?」
と聞かれて、「あっ!製造の間違いでした」
とか答えるつもりなんでしょうかねw

編集後記

ということで『申告書作成の前に会計データのここは見ろ!』でした。

こんなレベルの低い決算書作るなって話でした。

ちなみに私がチェックして、
ものの20分で納得出来るくらいの数字になりました。

社長にはご報告差し上げましたが、
私の後任の担当者、つまりは後輩のK君に
連絡してあげるか悩んでいますw

もうそこまでする義理も無いのか、
教えて上げるのが良いのか・・・