AIの登場で税理士の仕事はなくなるのか?

デバイスの話
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2019年10月2日(水)

こんにちは!江戸川区葛西のギタリスト税理士 中村剛士です。

今日は何か暑かったですね。
そろそろ冷房なくても大丈夫かと思っていましたが、
今日は無理でしたw

アイスでも食おうかと思ったほどです。

朝市役所へ行く用事があったのですが、
手続き的に本庁舎まで行かねばなりませんでした。

最寄り駅に出張所があるのに!と思いながら行きましたが、
新しいビルに入っており、目茶苦茶綺麗でした。

その後は午後に来客が1件のみで、
自分の経理でも進めようと思っていましたが、
その来客が予想外に長引いていしまいましたw

ダメですね。

独立時に着いてきてくれた方で、
ついつい話が脱線しがちですw

ある程度の線引きが必要と感じました。

さて今日は、最近この話をすることが多くなったので、
『AIの登場で税理士の仕事はなくなるのか?』について書いてみます。

私のAI活用状況

最近よく『AIの登場で税理士の仕事はなくなる』とか言われていますが、
本当にそうなのでしょうか?

確かに、現在クラウド会計を筆頭に、
AIによる自動化というモノが流行っています。

私も使っていますが、
レシートをスキャンしてPDFデータを投げると
会計データにして返してくれるサービスがいくつも存在します。

そして、そのサービスは勘定科目の推定にAIを使用しています。
コレにより、私は入力業務の6割程度をカット出来ています。
ひとり税理士としては、最早手放せないレベルです。

本当は、記帳代行業務は受けたくないのですが、
一部受けているところがありますので、
そこで大活躍してくれます。

何度かブログにも書いたと思いますが、
私が使っているのは弥生会計についている『スマート取引取込』という機能で、
サポートに加入していれば一般企業でも使えます。

私は会計事務所向けのサービスに加入しているので、普通に使えます。
精度がイマイチなのが玉に瑕なのですが、無料なので文句ありません。

有料サービスを使えばもっと楽になるのですが、
今のところまだ大丈夫なレベルです。
もうちょっとお客さんが増えてきたら考えますw

AIを使うと何が起こるのか?

さて、このAIですが、使っている税理士が本当に少ないです、

私からすると使わない手はないのですが、
世の中のお偉い税理士先生方は、自分で入力することがないので、
どれだけ革命的か分からないのでしょう。

そんな大先生方に分かりやすく言うと、
パート1人減らしても十分にやっていけるレベルです。

さらに、今まで入力に喰われていた時間を
チェックや資料作成に充てられるようになりますので、
職員の仕事のレベルが上がります。

確かに、レシートをスキャンしてPDF化する
という新しい工程が増えるのですが、
手入力に比べてしまうと、
相当な効率化が図れる事請け合いです。

我々の業界は『時間単価』で考えることが多いのですが、
5,000円/時間だと、生産性が高い事務所だと言われています。

例えば、毎月の顧問料が30,000円であれば、
そのお客さんには6時間まで使うという感じですね。

入力に3時間、資料作成に1時間、訪問1時間、移動1時間
という風に収まれば良い感じです。

パートさんを使っている場合にはもう少し複雑です。
パートさん入力→社員チェック→パートさん修正ということを数回やった後で
社員が資料作成→大先生と打合せ→訪問という流れになります。

入力者の力量に左右されますが、
6時間って結構厳しそうじゃないですか?

AIを使うとこの内、パートさんの入力が変わります。
パートさんがスキャン→AIが会計データ化→パートさんのチェック
という感じです。

例えば、100枚のレシートを手入力するのであれば、
1分間に3枚入力出来るとして、34分かかります。
コレでかなり早い方です。

例えばこの領収書であれば、
『8/17、旅費交通費、1,000、ラッキーパーキング東葛西第2』と入力しますので、
自分なら何秒で行けるか試してみてください。

そしてそれを100枚処理する事を考えてみてください。

さらに、コレは旅費交通費ですが、
レシートを見て何の科目に該当するかを考えて
入力しなければならないということを想像してみてください。

どうです?20秒で1枚行けそうですか?

もちろん、会計ソフトの設定次第で効率的に入力出来るようになりますので、
平均して3枚/分という感じで十分早いです。

では、コレをスキャンするために
どのくらいの時間がかかるかというと、
『1分』です。

使用するスキャナによってかなりの差が出るのですが、
私が使っている『Fi-7160B』であれば1分です。

後はちゃんとスキャンできているかを確認して、アプリに投げるだけです。
AIが自動で会計データにしてくれます。

今まで入力にかかっていた時間が
かなり削減されそうな気がしませんか?

上でも書きましたが、私は6割圧縮できています。

記帳代行は減る?

ここまで読めば、お分かりだと思いますが、
AIの登場で『税理士の仕事がなくなる』のではなく、
『記帳代行の仕事はAIでも行ける』という話なのです。

ここを勘違いというか、
実情を分かっていないニュースが先行しています。

記帳代行自体も減るかというと、そうでもありません。

例えば税理士に
「スキャナー買って自分でやれば安いよ」と言われて、
実際に自分でやり始める層がどのくらいいるかというお話です。

私は今まで「スキャナー買います!自分でやってみます!」
と言った方を見たことがありません。

どうにかして丸投げしようとする方が多いですね。
バックオフィス業務に手間をかけたくないというのはよく分かりますw

ということで、記帳代行自体もなくなることはないでしょう。

キャッシュレスが進み、
全てデータで一元管理できるようになれば
また話は変わってきますが、
そこまで行くにはまだまだ時間が掛りそうです。

編集後記

ということで『AIの登場で税理士の仕事はなくなるのか?』でした。

結論としては、
『AIの登場で税理士の仕事がなくなる』のではなく、
『AIを使いこなせない税理士は淘汰される』ということです。

AIを使いこなす税理士の生産性が上がり、
良い仕事するようになってくる中、
旧態依然とした仕事しか出来ない税理士は
選ばれない世の中になってくるということですね。

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