駐禁切られた!経費になるかな?

税金の話
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江戸川区葛西のギタリスト税理士 中村剛士です。

先ほど、昼食に入ったお店で、隣のサラリーマンが
営業車で駐禁をきられたという話をしていました。
「経費で落とせるかな~?」
「無理じゃね?」
という会話が耳に入ってきましたので、
今日は、その辺の経理の勘所行ってみましょう。

 

駐禁切られた!その場合の処理

Q:交通反則金を支払った場合は、経費になるの?

A:原則経費にはなりません。
経費で落としたとしても、税金計算上なかったことにされます。

冷静に考えれば分かると思いますが、罰金ですよ?
罰金を経費で落とすなんて、国が認めてくれるはずもありません。

法人税法基本通達というところに下記の通り記載があります。

法人がその役員又は使用人に対して課された罰金若しくは科料、過料又は交通反則金を
負担した場合において、その罰金等が法人の業務の遂行に関連してされた行為等に対し
て課されたものであるときは法人の損金の額に算入しないものとし、その他のものであ
るときはその役員又は使用人に対する給与とする。

何か小難しく書いてありますが、結論は簡単です。

罰金を経費で落としたとすると・・・

◇ 業務中の罰金は税金計算上なかったことにされる。
◇ 業務以外(プライベート)の罰金は給与・賞与となる。

ですね。

先ほど、原則経費にはなりませんと言ったのは、
この業務以外(プライベート)の取り扱いがあるためです。

従業員のプライベートな罰金を経費にさせてくれる
菩薩のような社長が存在すればの話なのですが、
この場合は、その従業員に対する給与・賞与として取り扱われますので、
結果として経費とすることがきできます。

ただし、役員のプライベートな罰金を経費にした場合には、
別の規定ではじかれますので、あくまでも従業員限定です。

同様の理由で、フリーランスの方も経費に入れることはできません。

罰金の他にレッカー代も取られた!

駐禁でレッカーされたら、レッカー代も取られた!ひどい!
みたいな話もそこら中に転がっていますね。

悲観しているあなたに朗報(?)です。
罰金部分は無理でも、レッカー代は経費になります!

これは、レッカー代とは罰金ではなく、
『車両を移動するためにレッカー車を稼働させた費用』であるためです。

レッカー代の他に保管料をとられる場合もありますが、
同様に『車両の保管=駐車料金』であるため、経費にしてOKです。

レッカーされるとなんやかんやで3万円程度取られますが、
一部は経費にできますので、安心してください!

嘘です。駐車違反は法令違反ですので、
必ず駐車場やパーキングメーターに止めるようにしましょう!

編集後記

今日は朝からセミナーで缶詰でした。
ブログをUPする暇もなく、充実した一日となりました。
(朝出かける前にブログを書こうとして二度寝したのは内緒です)

また、以前の職場の同僚から久しぶりに電話がかかってきて、
一緒に仕事をすることになりそうです。楽しみ!
(単発の仕事です。ひとり税理士なのは変わりません)